Best of HITSPAPER April, 2009
James Jarvis x Nike Onwards
SilasやRelaxのキャラクターデザイン、自身で持つトイプロダクトカンパニー[AMOS TOYS]で知られるJames Jarvisがキャラクターデザインをし、アニメーターであるRichard Kenworthがアニメーションを担当したNikeのイメージビデオ[Nike onwards]。
ランニングという行為が一種のブームとなっている現在、ここまで、「走る」という行為のプリミティブな本質を描き出す映像は見た事がなかった。ランニングを行うメリットとして、ダイエットや新陳代謝といったフィジカルな側面がある事は、あらゆる他の企業のランニング映像でも打ち出しているが、走るという行為から得られるメンタル的側面の自己の探求と会話(フィジカルも含む)、というもう一つ側面にフィーチャーしている映像は本当に少ない。
そもそもランニングは孤独な時間であり、肉体的な限界にチャレンジする事でもあるから、そこには自己へのチャレンジ、自己と向き合うというアクションが伴う。ランニング前の屈伸運動の静かな「間」は、フィジカルとメンタルのビルドアップであるし、シンクロする準備でもある (意外に日常でこの両側面がシンクロする事は少ないと思う)。「息」が乱れるというアクションは、自己のフィジカルとのコミニケーションである。
また、突然の雨やカラスの襲撃(これは、James Jarvisが実際に体験した出来事らしい)そうした苦しみと引き換えに素晴らしい風景に出会い、暗闇(夜空)に星が輝くラスト直前は言わずもがな、自己のメンタル世界と向き合い、自己の再発見、喜びを暗に示している。
Official: www.onwards.tv
Bill Sullivan




1965年生まれ。N.Y在住のアーティスト[Bill Sullivan]。日本では、殆ど知名度がないが、そのメディアに縛られないコンセプチャルなアイデアや人間にフィーチャーする姿勢が素晴らしい。特に、友人を写真で収め、それをペインティングしてポートレイトを制作した彼の最新作である[People I Know]シリーズに感銘を受けた。
現在では、簡単に写真が撮影できる時代であり、描く(ペインティング)という行為が非常に軽視されてしまっている。過去を遡って考察すると、ポートレイトは職人によるペインティングに端を発した。そこには、時間をかけて親愛・尊敬・愛情そして畏敬といった多くの感情が注入されていた筈だ。
Bill Sullivanは、過去、写真というメディアを利用して、少しシニカルな表現を試みて来たが、この作品によって、写真メディアそのものに疑問を投げかける行為をしている。世界中あらゆる場所で、写真が撮られ、ウェブを介して共有しているが、残念ながらその多くには本質が欠けている。
今後は手軽にコピーし、ばらまくというアクションが世界を覆うだろうが(勿論、これも素晴らしいメリットはある)、その一方で時間をかけて、憶いを伝え、コミニケーションを図る行為(face to faceはその最たる例)は、更に貴重なコンテンツになるだろう。
Official: www.billsullivanworks.com
SilasやRelaxのキャラクターデザイン、自身で持つトイプロダクトカンパニー[AMOS TOYS]で知られるJames Jarvisがキャラクターデザインをし、アニメーターであるRichard Kenworthがアニメーションを担当したNikeのイメージビデオ[Nike onwards]。
ランニングという行為が一種のブームとなっている現在、ここまで、「走る」という行為のプリミティブな本質を描き出す映像は見た事がなかった。ランニングを行うメリットとして、ダイエットや新陳代謝といったフィジカルな側面がある事は、あらゆる他の企業のランニング映像でも打ち出しているが、走るという行為から得られるメンタル的側面の自己の探求と会話(フィジカルも含む)、というもう一つ側面にフィーチャーしている映像は本当に少ない。
そもそもランニングは孤独な時間であり、肉体的な限界にチャレンジする事でもあるから、そこには自己へのチャレンジ、自己と向き合うというアクションが伴う。ランニング前の屈伸運動の静かな「間」は、フィジカルとメンタルのビルドアップであるし、シンクロする準備でもある (意外に日常でこの両側面がシンクロする事は少ないと思う)。「息」が乱れるというアクションは、自己のフィジカルとのコミニケーションである。
また、突然の雨やカラスの襲撃(これは、James Jarvisが実際に体験した出来事らしい)そうした苦しみと引き換えに素晴らしい風景に出会い、暗闇(夜空)に星が輝くラスト直前は言わずもがな、自己のメンタル世界と向き合い、自己の再発見、喜びを暗に示している。
Official: www.onwards.tv
Bill Sullivan




1965年生まれ。N.Y在住のアーティスト[Bill Sullivan]。日本では、殆ど知名度がないが、そのメディアに縛られないコンセプチャルなアイデアや人間にフィーチャーする姿勢が素晴らしい。特に、友人を写真で収め、それをペインティングしてポートレイトを制作した彼の最新作である[People I Know]シリーズに感銘を受けた。
現在では、簡単に写真が撮影できる時代であり、描く(ペインティング)という行為が非常に軽視されてしまっている。過去を遡って考察すると、ポートレイトは職人によるペインティングに端を発した。そこには、時間をかけて親愛・尊敬・愛情そして畏敬といった多くの感情が注入されていた筈だ。
Bill Sullivanは、過去、写真というメディアを利用して、少しシニカルな表現を試みて来たが、この作品によって、写真メディアそのものに疑問を投げかける行為をしている。世界中あらゆる場所で、写真が撮られ、ウェブを介して共有しているが、残念ながらその多くには本質が欠けている。
今後は手軽にコピーし、ばらまくというアクションが世界を覆うだろうが(勿論、これも素晴らしいメリットはある)、その一方で時間をかけて、憶いを伝え、コミニケーションを図る行為(face to faceはその最たる例)は、更に貴重なコンテンツになるだろう。
Official: www.billsullivanworks.com
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