BOOK REVIEW / Source - Nerhol
We have bigger houses but smaller families;
(私たちは大きな家を持つようになった、しかし家族構成は小さくなった)
more conveniences, but less time;
(利便性は飛躍的に向上したが、しかし時間はなくなった)
We have more degrees, but less sense;
(私たちは多くの学位を得たが、感覚が鈍ってしまった)
more knowledge, but less judgement;
(多くの知識を得たが、判断することが出来なくなってしまった)
more experts, but more problems;
(専門家は増えたが、問題も多くなった)
more medicines, but less healthiness;
(医療は発達したが、不健康な人間が増えた)
We've been all the way to the moon and back,but have trouble crossing the street to meet the new neighbour.
(私たちは月へ行き戻る事が出来るようになった、しかし道を渡ることが困難になり、新しい隣人に会うことも難しくなった)
We built more computers to hold more information to produce more copies than ever;but have less communication;
(私たちは多くのコピーを産み出す為に、情報を格納するコンピュータを開発したが、コミニケーションが少なくなってしまった)
We have become long on quantity,but short on quality.
(私たちは量的には満たされたが、質が高いものは少なくなった)
These are times of fast foods but slow digestion;
(ファーストフードの時代だが、消化は遅くなってしまった)
Tall man but short character;
(身長は伸びたが、心の余裕はなくなった)
Steep profits but shallow relationships.
(利益は躍進したが、人間関係は綻びだらけだ)
It is time when there is much in the window,but nothing in the room.
(様々なモノや情報、人が私たちの周りに溢れているが、人生で残るものがなくなってしまう時代だ)
(Source by "THE PARADOX OF OUR AGE" - the 14th Dalai Lama.)
昨年から親しくさせてもらっているNerhol(ネルホル)の田中さんから彼ら渾身の処女作品集「Source」が、完成したので見て欲しいとの連絡を受けて、この作品集「Source」(100冊限定・10,000 yen)を見せてもらいました。
「Source」は、雑誌を見立てたCover Artwokが4枚(彼らが開催したエキシビジョン'Source'で展示したものと同じように彫った位置がシールになっている)、'雄弁なる文字'という題名の小説、 '360 ROOM'と呼ばれるアートワーク、エキシビジョンのポスターなどで構成されている。
私がまず率直に感じたのは、この作品集に魂が宿っている事。それも並ではない執念にも似た憶い。それがしっかり、高い質のビジュアルに落とし込まれていること。ここから、リンケージする・されるものは数多い。
こ のレビューの執筆中も多くの雑誌や作品集が世界中でリリースされています。しかし、本当に魂が籠った、質が高いモノがどれだけ世界に誕生するでしょうか? 表層的な知識やビジュアル重視のアート本、コンテンツを表面的にコーティングするだけのデザイン、数え上げればきりがないくらい溢れていて、本質を伴った モノに出会う確立は極端に少ない。本質を見極める為に数多くの偽物が存在していると思えるくらい。
そんな中、「Source」はグラマトロジー(表面上は文字などの学という意味)の概念と非常に近いです。
ミクロ的にはタイポグラフィやグラフィックの可能性や情報の集合体を彫るという行為によって産み出される新たな領域など多様な言葉で表現されるが、本質的な(マクロ的な)彼らのメッセージは私達の時代を剔出し、メッセージを放つアンチテーゼ。
手にとった時のインディペンダントに蠢くエネルギー。妥協なき真剣な遊びが発するオーラ。その粋な姿勢にあるような気がします。
もし、あなたが今、脈々とインディペンダントに蠢いている力を感じたいなら、私はこの「Source」をお薦めしたいと思います。
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Nerhol
"アイディアを練る人"の田中義久と、"アイディアを彫る人"の飯田竜太によるアーティストユニット。
言葉や文字の情報の集合体 (本や雑誌など)を題材に、彫るという行為によって読み物としての意味を持たない、そのもの以上の存在価値を創りだす飯田竜太と、題材となる本やビジュアルをコントロールする田中義久で構成されている。
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Text by Arata Sasaki
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